2010年度 高麗美術館リクエスト展「あなたが選んだコレクション名品展」2010年4月10日(土)~6月6日(日)
華角三層チャン(19世紀後半)
開催にあたって
高麗美術館は京都北部の閑静な地にたたずむ、朝鮮の美術工芸品を専門に展示する国内唯一の美術館(1988年開館)です。そのはじまりは、在日朝鮮人1世の実業家、鄭詔文(チョン・ジョムン)氏(1918-1989)が、ある白磁壺との出会いをきっかけに朝鮮美術に愛着を抱いたことにあります。その後鄭氏は、日本各地に散在している朝鮮の美術工芸品を、約40年かけて一つひとつ慈しみながら蒐集しました。いずれも鄭氏の心眼によるもので、爽やかな青緑色の高麗青磁や温かみのある朝鮮白磁をはじめ、華角(かかく)や螺鈿(らでん)で装飾された家具調度品、ノリゲや裁縫道具など女性の身の周りの色鮮やかな品々が豊富です。さらに室内を彩った絵画のほか、瓦や銅鏡、仏教美術など所蔵品は多岐にわたり、その数およそ1,700点に及びます。
今回は鄭詔文コレクションの中から、来館者のリクエストによって選ばれたお気に入りの優品を一堂に展示します。鄭氏が感銘を受けたのと同じく、来館された多くの皆さまのこころにふれた所蔵品をご覧いただけます。
もう一度見たかったあの名品たちに出会える貴重な機会です。
開館情報
■会 期 | 2010年4月10日(土)~6月6日(日) |
■開館時間 | 午前10時~午後5時 ※入館は午後4時30分まで |
■休館日 | 月曜日 ※ただし休日と重なる場合は翌火曜 |
■入館料 |
一般500円、大高生400円、中学生以下無料
※障害者手帳をお持ちのご本人と付添いの方1名まで無料。 |
■主な出展品 |
・華角三層チャン(朝鮮時代19世紀後半) ・青磁象嵌牡丹文扁壺(高麗時代13世紀後半) ・黒漆塗螺鈿長生文碁盤(朝鮮時代19世紀) など約70点 |
【関連イベント】ギャラリートークと韓国伝統茶で楽しむひととき
リクエスト展の見どころを学芸員が分かりやすく説明します。美術館での鑑賞後は、余韻を楽しみながら、韓国のぬくもりのある風情が味わえる李朝喫茶「李青」(りせい:京都市河原町今出川下ル2筋目東入ル)の店主、
鄭 玲姫(チョン・ヨンヒ)さんによる韓国の伝統茶とお菓子とともに豊かなひとときをお過ごしください。
■日 時:4月17日(土)、5月8日(土) 各日①午前10時半~11時半、 ②午後1時~2時、③午後3時~4時 ■会 場:高麗美術館 ■定 員:各回10名 ※なお定員に達し次第締め切ります ■料 金:1,500円(入館料、茶菓子代込み) ■申 込:事前申込制。お電話にて 高麗美術館研究所〔075-494-2238〕までお申込みください。 (左写真:李青の韓国伝統茶とよもぎ餅) |