青磁象嵌菊花雲鶴文碗
(せいじぞうがんきっかうんかくもんわん)
13世紀
Celadon Bowl
「朝鮮の美術工芸」と題したこのたびの展覧会では、鄭詔文氏のまなざしをとらえた美術工芸品を一堂に展示いたします。鄭さんを朝鮮美術品収集に導いた収集第一号である、白磁壺をはじめ、目にも涼やかな青磁碗ほか瓦?や銅鏡、木工家具など、どちらも鄭さんが愛情をかけて収集した逸品です。各分野に精通した鄭さんの手によって集められた美術品を通して、朝鮮半島の美術にふれあう機会となることでしょう。
ぜひ、高麗美術館にて夏の静かなひとときをお過ごしください。
■会 期 | 2007年6月1日(金)~9月30日(日) |
■開館時間 | 午前10時~午後5時 ※入館は午後4時30分まで |
■休館日 | 毎週月曜日、7/17(火)、9/18(火)、9/25(火) ただし 7/16、9/17、9/24の月・祝は開館いたします。 |
■入館料 |
一般500(400)円、大高生400(320)円、小中生400(240)円
( )内は20名以上でご来館の団体割引料金です。 |
■主な出展品 |
・青磁象嵌菊花雲鶴文碗 ・青磁鉄絵唐花唐草文梅瓶 ・金銅八角舎利容器 ・白磁壺 ほか約60点 |
青磁鉄絵唐花唐草文梅瓶(せいじてつえとうかからくさもんめいぴん) 12世紀 |
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青磁鉄絵とは、素地に鉄顔料をもって文様を描き、青磁釉をかけて焼成したもので、象嵌青磁が主流となる以前に多く用いられた装飾技法とされる。 梅瓶と呼ばれるなだらかな曲線をもつ瓶に、絡み付くような漆黒の唐花唐草は、延命長寿を象徴する。 |
金銅八角舎利容器「至治三年」銘(こんどうはっかくしゃりようき「しちさんねん」めい) 1323年 |
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舎利とは、仏陀や聖者の遺骨をいう。実際には遺骨の代わりに玉や金属製の小さな仏具を収めたが、この舎利器はその大きさから内容器であったと思われる。 表面には唐草文を線刻し、背景には魚の卵のように小さな円を打ち込む魚々子(ななこ)技法が施されている。 |
白磁壺(はくじこ) 17世紀後半 |
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白磁は、朝鮮時代において儒教思想とあいまって発展した。初期は王室専用の御器(ぎょき)とされたが、生産力の向上とともに普及、朝鮮の人々の生活品として用いられるようになった。 製作年代によって器形や色調に変化がみられるものの、朝鮮白磁と呼び親しまれる壺や瓶からは、まるで体温を持つかのようなぬくもりが感じられる。 |