朝鮮時代も日本の江戸時代も、儒教的な社会規範の中で、豊かな自然と共存する社会を目指した、農本主義的な政策を基本とした世の中です。
仏教や儒教が影響を与えた朝鮮半島でも、庶民の信仰は山神を始めとした自然信仰でした。これは日本の農耕神と同じで、田植えの時期の祭り、そして秋の神様への感謝を表す祭りと時期を同じにしています。
この展覧会では、あまり日本では見ることができない朝鮮時代の風俗図や民具などの生活道具をとおして、豊かでおおらかな朝鮮の人びとの素朴な暮らしを、ゆっくりと楽しんでいただければと思います。(井上満郎館長の挨拶より)